2016年

12月

12日

東海セミナーが開催されました(講師:女子栄養大学教授 林修 先生)

11月19日(土)茨城県東海村の舟石川コミュニティーセンターに女子栄養大学林修教授をお招きして、「スピルリナとシニアの栄養」と題して秋季特別講演会が開催されました。茨城に初めてお越しいただいた林教授の講演を心待ちされていた方で、会場は満席になりました。

今年日本人の平均寿命が、女性87.05歳・男性80.79歳に延びました。しかし健康寿命は、平均寿命より男性は約9年、女性は12年短いのが実情です。健康寿命を延ばし、PPKを目指すお手伝いとして、スピルリナの詳しい4つの特徴とシニアの栄養のお話でした。

高たんぱく質

スピルリナにはバランスのとれた高たんぱく質と必須アミノ酸を豊富に含んでいます。
「必須アミノ酸」はたんぱく質20~30%占めて、サルコペニア(筋肉量の低下)・フレイルティ(高齢による衰弱)・糖尿病予防、筋疲労の軽減、ダイエット効果、高齢者の食欲不振改善効果があります。
また、たんぱく質不足により、糖尿病発症リスクが高くなります。体を巡るブドウ糖は、筋肉細胞と脂肪細胞に取り込まれますが、たんぱく質不足で細くなった筋肉細胞ではブドウ糖がうまく取り込まれず、高血糖・糖尿病を招きます。
*高齢になると青信号を青のうちに渡りきれなくなったり、段差のない所で転んでしまったりすることありますよね。筋肉量の低下が原因であり、スピルリナには筋肉量を増やす作用があります。

免疫賦活作用

スピルリナで免疫力が高まり、アレルギー症状の抑制効果があります。アレルゲンとなる物質をキャッチして体を守るIgA抗体を増やしアレルゲンの体内の侵入を防ぐだけでなく、症状の改善も期待されています。
また、鉄分も豊富に含まれているため、貧血の予防改善効果も高いとされています。

食物繊維

スピルリナには食物繊維が豊富に含まれているため、便秘解消とダイエットの効果が期待されています。さらに豊富なアミノ酸が、脂肪分解を活性化し、栄養素が豊富なので偏りがちな栄養素をしっかり補給しながら、健康的にダイエットできます。
また、血糖上昇抑制から糖尿病や大腸がんのリスク軽減も期待されています。

抗酸化・抗炎症作用

スピルリナのフィコシアニンに抗酸化作用があり、活性酸素を除去し酸化を防ぐ働きがあり、血清脂質異常および高血圧改善など生活習慣病に対する有意性が認められています。
また、抗炎症作用による中枢神経保護効果からパーキンソン病予防にも期待されています。

シニアに不足しがちな栄養素

昨今はシニアになってからの栄養不足、特にマグネシウムと亜鉛不足により糖尿病の発症が増えています。
マグネシウムが不足すると、血糖値が上昇して、糖尿病のリスクが高まります。また亜鉛不足でもインスリン分泌の低下で1型糖尿病、インスリン感受性の低下で2型糖尿病を招きます。

まとめ

参加された70~80歳の方達も、栄養不足・筋肉量低下・体重増加など思い当たる点があったようで、先生のお話に大きく頷く場面が多々見られ、リニューアルのスピルミン「極」を待ち望んでいる声が多くありました。
シニアに限らずスピルリナが現代社会において、私達に必要な食品であることの再認識ができた素晴らしい講演でした。

 

(文: 芳賀陽子)


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